デザインは日常の必需品でとても身近な存在です。
スーパーのパッケージ、日々のチラシ、駅や街中のポスター、カフェのメニュー。
私たちの身の回りには、様々なデザインが溢れています。
一方で、そのデザインを「利用する人」と「制作する人」では、価値観や認識に大きなズレがあると感じています。
私はデザイナー歴10年以上のデザイナーです。
制作会社でデザイナーとして働き、現在はフリーランスとして活動しています。
大手企業や中小企業、小規模事業者の視点を横断して見渡せるようになった結果、立場によって大きく変わるデザインの価値観のギャップを強く実感しました。
そこから何をすべきか考え、テンプレート販売サイト「min-ten(ミンテン)」を立ち上げました。
この記事では、デザイン価値の変化、現場の葛藤、行き着いた答えから生まれた、テンプレデザイン・素材販売サイトの「min-ten(ミンテン)」について書いていきます。
テンプレデザインに興味のある方はもちろん、デザインの価値やデザイナーの将来性に関心のある方の参考にもなる内容となっています。
デザインの価値と現場の実情
デザインは身近な存在ですが、制作費は決して安くありません。
企画・構成・ディレクション・デザインに加え、印刷(紙)や構築・運用(Web)といった工程が連なり、各段階で知識・経験・技術・時代に合わせた思考が必要です。
ひとつのデザインに多くの人が関わる世界。また、人と被らない表現で個々の想いを形にする責任も伴います。
ひとつの成果物に多くの知恵や工夫、配慮が注がれる以上、費用が高くなるのは当然で、現場感覚では「妥当〜むしろ不足している」と感じる場面もあります。
私はWebをメインにしているデザイナーなので、少しWeb業界寄りの話にはなりますが、スマートフォンの普及とともにUI/UXデザインという分野が確立され、さらにFigmaというツールの登場で、プロトタイプ(デモサイト)まで作ることを求められることもあります。
大手企業では分業体制が整っており、WebデザイナーとUI/UXデザイナーは別。のような棲み分けがされています。
しかし、中小企業や個人の案件では、本来複数人で担当する工程を一人のデザイナーがすべて担うことも少なくありません。
それにもかかわらず、総合的に行うデザイナーの単価は大きく変わっていません。
増えた分の手間や負担が正しく評価されていない実感があります。
これはWeb業界特有の曖昧さの象徴でもあり、このあたりの話はまた別の記事で掘り下げようと思います。
個人・小規模事業にとってのデザイン
日用品から販促物まで、身の回りの全てがデザインに支えられています。
これは個人経営や個人活動でも同様です。
技術も人柄も良くリピーターがいるのに、もう一歩広がらない。
そんな時に必要なのが「伝わるデザイン」です。
デザインは、差別化を可視化し、通り過ぎる人の足を止める力を持っています。
一瞬で興味を引き、情報を整理して届けるために、次の材料を視覚的に組み立てます。
- 実績
- プラン
- 受賞歴
- 口コミ
- こだわり
- キャンペーン など…
事業規模に関わらず、これは誰にとっても必要な打ち出し要素です。
価格の矛盾と「自作」への流れ
存在は身近なのに、価格は身近とは言えない。
小規模経営では高額費用は重く、クラウドソーシングに頼る人もいます。
ただし安価案件は経験や提案力が未熟なケースも多く、満足できず後悔する例も少なくありません。
最近では、制作会社は高い、良いフリーを見つけにくい、という課題の末に「自分で作る」という選択へ至る流れが、少しづつ広がっています。
独立後に得た視点と方向転換
私は独立後もしばらく制作会社の協業の一員として動き「労力と価格が見合わない」「デザインの楽しさが薄れる」という感情を抱く場面が増えていました。
そこで下請け中心から脱し、企業・個人のお客様と直接やり取りできる体制へ移行し、ポートフォリオを「作品集」から「公式サイト」へリニューアルしました。
公式サイトはこちら
自分を売り込む立場に変わると、伝えるべきことが明確になってきます。
私はデザイナーなので制作は自分ででき、集客に必要なデザインも自力で用意できますが、多くの個人事業主はそうではありません。
そこに気づいた時に、同じ独立する事業者として、そういう方の力になりたいという想いが生まれました。
Canvaの登場と時代の変化
SNSで少しづつ見かけるようになっているのですが、無料ツールのCanvaを使ってデザインを自作する人が増えている印象です。
テンプレートを基に画像やテキストを差し替え、少し調整して仕上げるスタイルが一般的になりつつあります。
これはデザインを「プロだけが作る時代」から「誰もが作れる時代」への移行を意味します。
10年以上デザインに時間と集中を多く注いできた私には、結構ショックな流れにも思えましたが、一人で頑張る人を支える動きに回れば、制作側と利用側の価値観が噛み合うと考えるようになりました。
min-ten(ミンテン)の誕生

私はもともと多趣味で、興味を持ったことはすぐ試すタイプです。
そのなかで、10年以上止まらず毎日続いたのはデザインでした。
社員時代「普段はなんかつまらなそうだけど、仕事の時は楽しそう」と何人かに言われたことがあります。(ちなみにこれは若い時の話で、普段つまんないとも思ってないですw)
それほどデザインが好きなのです。
だからこそ、Canvaのようなツールで「自分でもデザインしてみよう」という人が増えたのは、嬉しいことだと感じました。
Canvaの存在は何年か前から知っていましたが、登録しているだけで使ってはいませんでした。
実際に触ってみると、テンプレは豊富でニッチな業種もある程度カバーされており、無料プランでも十分使える印象でした。
しかし、華やかでバラエティーに富んでるテンプレは英語が多く、日本語テンプレはシンプルでミニマルなデザインが多い印象でした。
また英語テンプレに関しては、日本語に置き換えると行間や余白が崩れやすいとう印象でした。
SNSでも「Canvaのテンプレデザインは良いデザインではあるけど、なんかテンプレって分かるから微妙だ」「英語を日本語に打ち替えたら印象が崩れる」という声を見かけました。
せっかくデザインに興味を持った人たちが、こうした制限でデザイン制作を諦めてしまうのはもったいない。
そこで、デザインテンプレートの販売を始めようと決めました。
テンプレらしくないテンプレを目指す
min-tenは、テンプレートとデザイン素材を扱うオンラインショップです。
現状はCanva用のテンプレ中心ですが、今後はノーコードのStudio向けテンプレデータの販売も企画準備中です。
テーマはテンプレなのにテンプレらしくない。
特徴は次の通りです。
- 日本語特化。テキスト差し替えで印象が崩れにくい
- 公式に少ないニッチな業種や世界観をカバー
- 誰でも整った見た目に仕上がるデータ構成
実は海外ではすでに、スタートアップ企業やインフルエンサーがCanvaを使い、SNSや広告デザインを自作するのが一般的になっています。
一方で、日本ではまだそこまで浸透していません。
その理由のひとつは、日本語に適したテンプレートが少ないことです。
なので、min-ten(ミンテン)では、そうした日本人が抱くテンプレの違和感を解消し、誰でも使いやすく、美しく整ったデザインを提供することを目的にテンプレデザインをお届けします。
現在のラインナップ
現在、下記のテンプレートを販売中です。
女性向けの柔らかナチュラルなデザインと、アーティスティックでオリジナリティ溢れる占い系のデザインを展開しています。




今販売しているテンプレは私の身近な世界から生まれたラインナップなので、偏りを避けるために「こんなデザインがあったらいいな」というご意見を募集しています。
誰でも気軽に回答していただきたいので、匿名で送れるマシュマロをご用意しました
マシュマロはこちら
制作を約束するものではありませんが、採用時はSNSでお知らせします。
採用されたら必ず購入しないといけない、というものではありません。
そのデザインが良いと思った時はぜひご利用ください。
まとめ
デザインは「使う・見る」という意味で身近な存在でしたが、これからは「作る」という意味でも身近なものになっていきます。
毎日、目に留まる存在なのに、自分では作れない孤高の存在ではなく、誰もが自由に楽しむものになっていくでしょう。
min-tenは、そうした時代に「伝わるデザイン」を支える場所でありたいと考えています。
プロの理論と、個人の想いが交わる場所。
それがmin-tenです。
あなたの「作りたい」を支えるテンプレートを、ぜひ見にきてください。