こんにちは。
アーティストの Kasumi Nakatake です。
絵やデザイン等、色々なクリエイティブをこなしているので、総称してアーティストと名乗っています。
自己紹介や活動のまとめはこちら
今回は、私が制作した抽象絵画の作品をご紹介します。
私の創るものは、感じたことや想い・願いなど、見えないけれど確かに存在するものを形にする。
ということをコンセプトにしています。
私の「絵という存在」に対する想いも含めて作品紹介をしていきます。
最後まで読んでいただけると嬉しいです。
栞Contents
「絵」という存在について、私が思うこと。

特に人に見せるつもりもなく、ただ日々描いていたとしても、ふとした拍子にその姿を見た人が「どんな絵を描いているんだろう」と興味を持ってくれることがあります。
そこから、思いがけず褒められたり、温かい感想をもらったり、評価を受けることがあると、自分の中の視野や意識が少しずつ広がっていきました。
色々な経験を経た今、改めて感じているのは、絵というものは、自己表現であり、感情の発散であり、時には自分自身の投影でもあるということ。
そしてそれは、描いた時点で完結するのではなく、誰かの目に触れ、心に届いたときに、ようやく一つの作品として息をしはじめるのだと思っています。
そんな想いで、日々絵を描き、発信しています。
光の柱の表面をテーマにした抽象画

この作品は光の柱の表面をテーマにした抽象画です。
「光の柱」という言葉は私の中でふと湧いてきた言葉です。
その言葉を元にどんなものか、目を閉じて想像してみました。
砂埃が舞う更地に、白い大きな柱が3本立っている。
その柱は太く、高く、見上げても頂点は雲に隠れて見えない。
私の目の前に映るのは光の柱の表面だけ。
その表面は、朽ちているのに光を放っているかのように新しげに見える。
光を真っ向から浴びたその表面は、しっとりと落ち着いた印象なのに、太陽の傾きによる空の表情に合わせて、光の角度で大きく表情を変える。
時に優しく、時に鋭い威厳を感じさせる力強さがある。
陰影で引き立つマチエールに歴史と深みを感じ、ずっと眺めていたくなる、そんな柱でした。
私の中の光と影の関係性について

「光」と聞いて思い浮かぶのは「明るい」「楽しい」「神秘的」といった言葉。
一方で「影」からは「静か」「暗い」「悪魔的」といったイメージが湧きます。
こうして並べると、あたかも光が「善」で影が「悪」のように感じられるかもしれません。
でも、決してそういう意図でこの言葉を選んだわけではありません。
正直に言えば、現実の世界はもっと複雑で、単純な善悪では語れないことばかりです。
正しいと思われていたことがそうではなかったり、悪だと思っていたものに救われたり。
社会や心の動きは、言葉にしきれない曖昧さや矛盾を含んでいます。
つまり、光と影の捉え方や、視点、バランスを問いたかった。
という精神性を含んでいます。
光と影は、よく「良い・悪い」の象徴として扱われ、上下をつけられますが、本当はどちらが上でも下でもないと思います。
大切なのは、どちらかを排除するといった極端な思考ではなく、両方のバランスをコントロールすることだと感じています。
この作品には、光と影の捉え方・視点の置き方、そして「両者の間にある関係性」を問いかけるような想いも込められています。
精神と物理表現が交差する絵
精神性の表現だけでなく、物理的にもそれを表現したく、光の当たり方で作品の表情が大きく変わる仕掛けを作りしました。

光を真正面から浴びた時は、フラットでナチュラルな印象。
光を横から浴びた時は、陰影が鋭く、力強い印象。
見え方に大きな違いがある絵になっています。
全体の雰囲気からは、白ベースで色が多いので、光が主役なように感じられるかもしれません。
でも、この絵により深みを与えてくれるのは影の力。
光と影どちらも大切。バランスが重要。
絵を難しく考えずに楽しんでもらいたい

ここまでいくつかの想いを書いてきましたが、正直なところ、絵というものは作家の意図を汲み取ることが全てではないと考えています。
この絵を見た時に生まれた感情が、その人にとっての正解であり、絵を「こう見てほしい」と決めつけたいわけではありません。
むしろ私は、見る人それぞれの解釈を聞くのが好きで、自分の描いたものが、色々な広がりや変化をしていく感覚に楽しさを感じています。
ここまで想いを語る中で、もしかしたら絵の敷居が高く思えてしまった方もいるかもしれませんが、本来、絵はもっと自由で、もっと身近なものだと思っています。
たとえば服を選ぶように、絵も「なんとなく好き」「部屋に飾りたい」「これは好みじゃないかも」みたいな気軽で身近な存在になることを願っています。
さいごに

あなたにはこの絵、光の絵に見えますか?それとも影の絵に見えますか?
それはどちらも正解で、その時感じた想いが、あなたの心を映す鏡になるのかもしれませんね。
こちらの作品はポートフォリオに掲載しています。
詩と共に作品説明をしているので、興味のある方はご覧ください。
ポートフォリオサイトはこちら
Instagramはこちら
また、この作品を手元に置きたいと感じてくださる方への場所もご用意しております。
下記リンクからご覧ください。
ECサイトはこちら