自分は何者になりたいのか、
分かりそうで分からず、ずっとモヤモヤしていた。
画家になりたいのか、
イラストレーターになりたいのか、
デザイナーを続けたいのか、続けたくないのかとか…
普段は深く考えていないつもりでも、
常に自分の奥底にあった悩みの答えが、最近ふと頭に浮かんだ。
多分、私は店主になりたいんだ。
今まで私は、なにかになりたい、というものがなかった。
正直働きたくない。
でも働かないといけないのであれば、創作を仕事にしたい。
それだけは子どもの時から、大人になった今も感じている共通意識。
だから、具体的に何者になりたいというのが、すぐに思いつかなかった。
ただ、何者になるかを決めないと進路が決められないから、何者を目指すか考えていた時期はある。
その時に出た候補は、画家・イラストレーター・グラフィックデザイナー・Webデザイナー。
その中で縁のあったWebデザイナーになれたけど、評価いただいても自分の中での満足感はあまり続かず、周囲とのデザインに対する考え方の違いに悩んだりもした。
やっぱり私は絵が描きたいのかな、そう思った。
でも今の仕事である、商業意識のなんでも出来るデザイナーをイラストでもしたいとは思えなかった。
それなら絵で稼ぐことは難しいと思った。
多分普通なら、自分の絵で仕事を取れる人になろうと本気で決意し、努力と継続を長く続けると思う。
でも、私は早いうちからその選択をすることが出来なかった。
なぜなら自分の画風は、万人に受け入れられる絵ではない、という自覚があったから。
この画風で絵だけで生きるのは難しい、それが一般的な商業デザイナーとして培った目が下した判断だった。
でもやっぱり諦められなかった。
だからデザイン職を引き続きメインに続けながら、創作で稼ぐ意識を外し、好きな創作をなんでもするようになった。
それから少し自分の創作が自由になってくると、やっぱり仕事に繋げたい欲が出てきた。
SNSはあまり得意じゃないから避けていたけど、やらないといけないと思った、そして公募やイベントに出ることも意識しないといけないと思い始めた。
この時私は、その全てをしたいとは思っていなかった。
しないといけないもの。
努力しないといけない義務だと思っていた。
そもそも自分の作品を評価や競争に巻き込みたくない、という意識があったのに、いつしか公募を出すことが目的化し、落ちて悲しみ、また立ち直り挑戦する、それを繰り返し、精神を擦り減らしていった。
絵で稼ぐためには、まず認知が必要。
認知獲得はあくまで手段なだけだったはずなのに、いつのまにか認知を得る行動が目的にすり替わった。
変に無理をすることが多くなった。
そもそも私は、画家やイラストレーターという肩書きに惹かれていない。
画家やイラストレーターになろうとすると、
個展をする。グループ展に出る。賞を取る。
こういった実績の積み重ねと結果で業界に認知されるようになる仕組みがあるから、そういうことをすることが必須に近くなってくるように感じる。
でも私は、それをしたいと思っていない。
では、作家になるのだろうかとも考えた。
けど、作家活動という言葉も、少し違う気がする。
一般的な作家活動というと、アトリエでコツコツ作りながら、オンラインでも販売しつつ、基本的にはイベントに出向いていくようなイメージがある。
イベントが主戦場というイメージがある。
そうなると、イベントの時期や当落によって、自分のタイミングでうまく動けないことも出てくる。
また、イベントの種類やその時の会場の配置によって、他者の影響も受けやすい。
たまにならいいと思う。
でも、それが常態化し、活動の中心になることは、自分のコントロール出来ない部分が占めていて辛くなる気がする。
だから向いてないことを削って行動を考えるようにした。
すると最終的に「自分の城を持つ」という発想が芽生えた。
それは店だと思った。
オンラインがメインで、たまに実店舗を開くこともできるようなラフなお店。
肩書きはいらない。
評価もいらない。
ただ、自分の作品や世界観で、年単位で見た時に食べていけるだけのお金を安定して稼げること。
たぶん、私が欲しいのはそれなんだと思う。
もちろん、今すぐ店だけで成り立つとは思っていない。
今の話は、あくまで最終目標の話。
そこまで認知を広げるために、少しだけグループ展やイベントに出る時期は必要なのかもしれない。
でも、そこを目的にしない。
店を持つことが目的で、イベントや公募は、そのための手段。
この順番を忘れないようにしたい。
これから私は、画家としてでも、作家としてでもなく、店主という気持ちで振る舞えたらいいなと思う。